ご挨拶
日本環境変異原ゲノム学会(JEMS)第51回大会を、広島市のJMSアステールプラザにおいて2022年11月15日(火)と16日(水)の2日間にわたり開催いたします。
本学会の前身である日本環境変異原学会は1972年に結成され、特に公衆の健康に重大な関係を有する変異原とこれに関連する基礎研究の推進、並びに関連情報・技術の伝達を目的として活動してきました。本年(2021年)より学会名を日本環境変異原ゲノム学会と改めた本学会は、産・官・学メンバーが率直に意見交換できる風土を引継ぎ、遺伝毒性物質の検出・同定・代謝・機序の研究推進や標準試験法の確立、食品添加物・農薬・環境汚染物質・医薬品・化粧品・労働安全にかかわる基準の決定と規制の実践・教育に大きな役割を果たしております。
2021年に開催された前大会は第50回記念大会として、学会の過去から現在を振り返り、未来を語る大会になりました。一つの読点が打たれたとも言える大会の次の大会となる第51回大会は、本学会の新たな発展を願い、テーマを「広島から genome integrity 学を究める (さいこうの)n スタートを」といたしました。本学会の幅広い研究領域を一言で括るのは困難ですが、ゲノムDNAに記された情報が適切に発現し、また、それが維持されることに関する研究を行う者が集う大会であるとの認識の下に「genome integrity」を入れました。また、「さいこう」には複数の意味があり、各参加者がそれぞれの「さいこう」を意識しながら参加・発表・討論していただきたいとの願いを込めております。「n」は様々な「さいこう」を重ねて入れることができるという意味です。
このようなテーマの下、伝統を紡ぎながらも未来に繋がる時空間を意識できるようなシンポジウムを企画中です。また、広島における初の開催ということから、放射線に関するシンポジウムも企画中です。この他に、一般発表(ポスター発表)のセッションを予定しております。
多くの方々のご参加を心よりお待ち申し上げます。
日本環境変異原ゲノム学会 第51回大会
大会会長 紙谷 浩之
(広島大学 大学院 医系科学研究科 薬学分野)